Figmaでの画像書き出しは、デザインワークフローの重要な一部です。画質設定や余白調整、特定の画面比率での書き出しなど細かな設定を押さえることで、より高品質な成果物を生み出せます。
本記事では、Figmaでの画像書き出しの基本から応用まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。効率的な書き出し方法や、よくある問題の解決策まで網羅しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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Figmaの基本的な画像書き出し手順
はじめに、Figmaの基本的な画像書き出し手順を紹介します。
複数フレームをまとめて書き出す方法も解説しているので、参考にしてください。
単一フレームの書き出し手順
Figmaで単一フレームを書き出す手順は、まず書き出したいフレームを選択します。右側のプロパティパネルで「エクスポート」セクションを見つけ、「+」ボタンをクリックします。ここで、ファイル形式やスケールを設定できます。JPG、PNG、SVGなど、用途に応じて選びましょう。
設定が完了したら、「エクスポート」ボタンをクリックするだけで指定したフォルダに画像が保存されます。
この方法は、ロゴやアイコンなど、単体の要素を書き出す際に特に便利です。ウェブサイトやアプリのデザイン要素を個別に書き出したい場合にも活用できます。
次は、複数フレームを一度に書き出す方法を紹介します。
複数フレームのまとめて書き出し方法
複数フレームを一度に書き出す方法は、まず書き出したいフレームを全て選択します。これは、Shiftキーを押しながらクリックするか、ドラッグして範囲選択することで簡単に行えます。
選択後、右側のプロパティパネルの「エクスポート」セクションで設定を行います。ここでは、全てのフレームに共通の設定を適用できます。例えば、全てをPNG形式で2倍のサイズに設定するなど、柔軟な対応が可能です。
設定完了後、「エクスポート」ボタンをクリックすれば、選択した全フレームが一括で書き出されます。これは、複数ページのウェブサイトデザインや、アプリの異なる画面を一度に書き出す際に非常に便利です。
この方法を使えば、作業時間を大幅に短縮できます。次は、さらに動的な要素を含むプロトタイプやアニメーションの書き出し方法を見ていきましょう。
プロトタイプやアニメーションの書き出し方法
Figmaでプロトタイプやアニメーションを書き出す際は、まず「プロトタイプ」タブを開きます。ここで、フレーム間の遷移やインタラクションを設定し、動きのあるデザインを作成します。書き出しには、右上の「共有」ボタンを使用します。ファイル共有の設定から共有者の範囲を選択し、プロトタイプのURLを生成します。このURLを共有すれば、他の人もブラウザ上でアニメーションを確認できます。
より高度な書き出しには、「Export to Video」機能が便利です。これを使えば、プロトタイプの動きをMP4形式で保存できます。ただし、この機能はFigma プロフェッショナルプラン以上で利用可能です。
アニメーションの種類や複雑さによっては、GIF形式での書き出しも検討しましょう。軽量で手軽に共有できる利点があります。
画像の品質と書き出しの設定方法
次に、画像の品質と書き出しの設定方法を紹介します。
余白や画面比率など最適化に必要な要素も解説するので、ぜひご覧ください。
画像の画質設定と最適化手順
Figmaでの画像書き出しにおいて、画質設定と最適化は重要なポイントです。まず、書き出し設定で適切な解像度とファイル形式を選択しましょう。例えば、ウェブ用なら72dpiのPNG形式が一般的です。
画質と容量のバランスを取るため、圧縮レベルの調整も必要です。Figmaのスケールオプションを使えば、元のサイズを維持しつつ、画質を調整できます。
さらに、不要な要素を削除してシンプルな構造にすることで、ファイルサイズを抑えられます。
最後に、書き出し前にプレビューで確認し、必要に応じて微調整を行うことを忘れず行いましょう。
余白の調整方法と注意点
Figmaで画像を書き出す際に余白の調整は見落としがちですが、デザインの印象を大きく左右します。余白を調整するには、フレームのリサイズツールを使用します。適切な余白があるとデザインの見栄えが格段に良くなります。
ただし、注意点もあります。余白を詰めすぎると窮屈な印象を与え、逆に広すぎると情報が散漫になります。黄金比(1:1.618)を参考にすると、バランスの取れた余白を作れるでしょう。
また、デバイスごとの表示領域を考慮することも重要です。例えば、スマートフォンとデスクトップでは最適な余白が異なるため、レスポンシブデザインを意識しましょう。適切な余白で、ユーザーの目を自然に重要な情報へ導くことができるのです。
特定の画面比率での画像書き出し
特定の画面比率で画像を書き出す際、Figmaの「Export」設定を活用しましょう。例えば、スマートフォン用に16:9の比率が必要な場合、フレームのサイズを調整し、「Constraint」機能で比率を固定します。
書き出し時に「Scale」オプションを使えば、元のサイズを維持しつつ、異なる解像度で出力できます。例えば、2xや3xのレティナディスプレイ用の高解像度画像も簡単に作成できます。
さらに、「Slice」ツールを使えば、フレーム内の特定部分のみを切り出すことも可能です。異なるデバイス向けに複数の比率が必要な場合は、「Export」パネルで複数の設定を追加できます。これにより、一度の操作で様々な比率の画像を書き出すことが可能です。
効率的な画像書き出しと管理方法
次に、効率的な画像書き出しと管理方法を紹介します。
プラグインを使った画像書き出しの自動化やよくあるトラブルもまとめているので、ぜひご覧ください。
書き出した画像の最適な管理方法
Figmaで書き出した画像を効率的に管理するには、適切なファイル名の付け方と整理が重要です。例えば、プロジェクト名_要素名_バージョン番号.png のような命名規則を決めておくと、後から探しやすくなります。また、フォルダ構造を工夫し、プロジェクトごとやデバイス別に分類すると、必要な画像をすぐに見つけられます。
さらに、バージョン管理ツールを活用すると、画像の変更履歴を追跡しやすくなります。GitやDropboxなどのクラウドストレージを使えば、チーム内での共有も容易になります。
画像のメタデータを活用するのも効果的です。Figmaから書き出した画像には、デザイン情報が含まれていることがあります。これを利用して、検索や分類を行うことで、管理の手間を大幅に削減できるでしょう。
管理方法 | メリット |
命名規則の統一 | 検索性向上、整理が容易 |
フォルダ構造の工夫 | 分類が明確、アクセスが迅速 |
バージョン管理ツールの使用 | 変更履歴の追跡、チーム共有が容易 |
メタデータの活用 | 詳細情報の保持、高度な検索が可能 |
プラグインを使った画像書き出しの自動化
Figmaでの画像書き出しをさらに効率化したい方には、プラグインの活用がおすすめです。例えば、「Batch Export」プラグインを使えば、複数の画像を一括で書き出せます。
また、「Export+」プラグインを使えば、画像のサイズや形式を細かく指定できます。スマートフォン用、タブレット用、デスクトップ用と、異なる解像度の画像を一度に書き出すことも可能です。
さらに、「Auto Layout」機能と組み合わせることで、レスポンシブデザインに対応した画像の自動書き出しも実現できます。これにより、デザインの変更があっても、自動的に最新の画像が生成されるため、作業効率が大幅に向上します。
プラグインを活用することで、デザイナーはクリエイティブな作業により多くの時間を割くことができるようになります。
書き出し時によくある問題の解決方法
Figmaで画像を書き出す際、よくある問題とその解決方法を知っておくと便利です。例えば、画像が荒くなる問題は、書き出し設定で解像度を上げることで改善できます。また、透明度が失われる場合は、PNG形式を選択しましょう。
書き出した画像のサイズが大きすぎる時は、圧縮ツールの使用を検討してください。ウェブ用なら、WebP形式の採用も効果的です。
複雑なグラデーションやシャドウが正確に再現されない場合は、ベクター形式(SVG)での書き出しを試してみてください。これにより、画質を損なうことなく、鮮明な画像を得られます。
さらに、書き出し時に余白が生じる問題は、フレームのリサイズや「Clip content」オプションの使用で解決できます。
Figmaのプロトタイプで作れるアニメーションの種類
最後に、Figmaのプロトタイプで作れるアニメーションを紹介します。
- ホバーで光るボタン
- 自動スクロールするギャラリー
- ホバーで伸縮するカード
それぞれについて詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
ホバーで光るボタン
Figmaのプロトタイプ機能を使えば、ホバー時に光るボタンのようなインタラクティブな要素も簡単に作成できます。まず、ボタンのデザインを作成し、通常状態と光った状態の2つのフレームを用意します。次に、プロトタイプタブで「On Hover」イベントを設定し、光った状態へのアニメーションを追加します。
このアニメーションは、ウェブサイトやアプリの使用感を向上させる重要な要素です。ユーザーの操作に対する視覚的なフィードバックを提供し、インターフェースの反応性を高めるからです。
ホバーエフェクトの設定では、アニメーションの持続時間やイージングも調整可能です。これにより、ブランドの個性や製品の特性に合わせた、独自のインタラクションを生み出せます。さらに、このようなアニメーションは、画像として書き出す際にGIFやMP4形式を選択することで、動きを保持したまま活用できます。
自動スクロールするギャラリー
自動スクロールするギャラリーは、Figmaのプロトタイプ機能を活用した魅力的なアニメーションの一つです。複数の画像やコンテンツを自動的に切り替えることで、ユーザーの注目を集め、情報を効果的に伝えられます。
まず、ギャラリーの各スライドをフレームとして作成します。次に、プロトタイプタブで「After Delay」イベントを設定し、スライド間の遷移を自動化します。遷移時間やアニメーション効果を調整することで、スムーズな動きを実現できます。
このアニメーションは、ランディングページやポートフォリオサイトで特に効果的です。製品の特徴や実績を視覚的に訴求できるからです。また、スクロール速度や一時停止機能を追加することで、ユーザビリティを向上させることもできます。
ホバーで伸縮するカード
ホバーで伸縮するカードは、ユーザーの興味を引き付ける効果的なアニメーションです。Figmaでこのアニメーションを作成するには、まず通常サイズと拡大サイズの2つのカードフレームを用意します。プロトタイプタブで「On Hover」イベントを設定し、拡大サイズへの変化を追加します。
アニメーションの持続時間やイージングを調整することで、滑らかな動きを実現できます。例えば、0.3秒のイーズアウトを設定すると、自然な拡大効果が得られます。このような動的な要素は、ウェブサイトの回遊率向上に貢献します。
カードの拡大時には、追加情報や詳細なイメージを表示させることも可能です。これにより、ユーザーの興味を深め、クリック率の向上にもつながります。
Figmaでは画像の書き出しやアニメーション作成が可能
Figmaでの画像書き出しは、デザインワークフローの重要な一部です。
画質設定や余白調整、特定の画面比率での書き出しなど細かな設定を押さえることで、より高品質な成果物を生み出せます。効率的な管理方法やプラグインを活用した自動化も、作業時間の短縮に役立つでしょう。
また、ホバーエフェクトや自動スクロールなどFigmaのプロトタイプ機能を使えば、魅力的なアニメーションも簡単に作成可能です。
ビビッドソウルは、リピート率90%超の「思いやりのものづくり」を提供するWeb・システム制作会社です。
業界経験豊富なディレクターが、webサイト制作をお手伝いさせていただきます。
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インターネット黎明期から一貫してWeb制作の現場でキャリアを重ね、企業サイトのブランディングや大規模ECサイトのリニューアル案件など多くの受託案件に関わる。ディレクションを題材としたセミナー講師実績多数。著書に「現場のプロが教えるWebディレクションの最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール2(MdN)」(共同執筆)がある。